加内町って聞くと冬の厳しさとか、そばの香りとか、なんとなく「北海道らしい北海道」というイメージが浮かぶけど、先日ふとしたきっかけで人口の数字を目にしてしまい、そこから妙に気になって調べ続けてしまった。旭川に住んでいると、近いようで遠いようで、けっこう存在感のある町なんだけど、実際の人口動向までは意外と知らないもので…。その結果ちょっと衝撃を受けつつも、なんかしみじみしてしまったので、ここに書き残しておくことにした😌✨
まず一番気になった数字。
2025年11月1日の時点で幌加内町の人口は1,204人。
これだけ聞くと「少ないなぁ…」で終わりそうなんだけど、比較対象を見てみるとさらにいろいろ考えさせられる。
平成27年(2015年)の人口は1,620人。
つまりこの10年で400人以上減っているわけで、その数字の重さがずしんと来る。もちろん北海道全体、特に中山間地域では人口減少は珍しくないんだけど、実際にこうして数字として突きつけられると、やっぱり胸に来るものがある💧
幌加内町は北海道の上川地方にあって、旭川から北に車で1時間半くらい。ドライブが好きな人なら、ちょっと気晴らしに向かうには絶妙な距離感だ。途中で見える山々の景色は季節によってまるで別物で、夏の青さも良いけど秋の紅葉も良いし、冬なんて一面の白世界で、なんなら道路も白くて境目がわからない時もある😂❄️
それでもあの広がりは、北海道に住んでいて良かったと思える瞬間でもある。
特に幌加内といえば、全国でも有名な「そば」の町。
道の駅に行けば香り高いそばがズルッと味わえるし、そば畑が風に揺れている風景なんて、見ているだけでちょっとした心のリセットになる。なんというか、のんびりした空気が町全体に流れていて、それがなんとも心地よい。
でもそののんびりした空気の裏で、町が静かに人口を減らしている現実がある。これがまた複雑で、なんとも言えない切なさがある。
旭川に住んでいると、正直「都会のすぐそばにある田舎町」くらいの軽い認識になりがちで、良くないなと思いつつ、普段の生活の中ではなかなかその先まで考えない。だけど今回人口の数字を知って、なんか急に幌加内が近く感じた。
いや距離は変わらないけど気持ちの話だ。
こういう町がなくなったら寂しいなって思ってしまう。
でも幌加内の魅力って、やっぱり自然そのものだと思う。
朱鞠内湖の広さと静けさは圧倒的だし、あそこで釣りをしている人を見ると「わかる…その気持ち、めちゃくちゃわかる…」とうなずいてしまう。夏の青い湖面もいいけど、秋の空気の澄み方なんて格別だし、冬に凍りつくあの世界はまさに別次元。
気温が−30℃になることもある場所で、寒いどころか痛いけど、あれはあれで体験するとクセになる不思議。
北海道に住んでいると「寒さも楽しんでなんぼ」という謎の精神が鍛えられるんだよなぁ🥶✨
それにしても、北海道の中でも人口が少ない町のひとつ…と言われてしまうと、どうしても寂しさが先に来る。でも逆に言えば、それだけ「人の手が入りすぎていない自然」がしっかり残っているとも言える。大自然の中での暮らしは不便も多いだろうけど、そこに魅力を感じて住む人たちがいる。
その風景は、都市部にはない豊かさだと思う。
旭川から見る幌加内って、不思議と「近いのに違う世界」という感覚がある。
都会の便利さのすぐ隣で、不便だけど豊かな時間が流れている。
そこに住む人たちが続けてきた生活がある。
そして人口減少の数字だけでは語りきれない物語が詰まっている。
数字は事実。
でも事実の向こう側にある空気や風景は、行かないとわからない。
今回あらためて調べてみて、そんな当たり前のことを思い出させられた。
そばをすするだけの寄り道じゃなくて、町に息づく暮らしの片りんに触れたいなと思うようになった。
今度また幌加内に行ったら、ただ景色を見るだけじゃなくて、町の空気をゆっくり吸い込んでみよう。
冬の冷たさも
夏の青さも
秋のにおいも
全部ひっくるめてこの町なんだと思うと
なんだか胸の奥が少し温かくなる☺️
人口1,204人の町。
10年前より小さくなったけど
だからこそ残っているものがある。
そんな気がしてならない。
旭川に住んでいるとつい忘れがちだけど、隣にこんな魅力的な町がある。
その事実をふと気づいた日、なんとなく得した気分になった。
また風がそよぐ季節になったら、そばを食べに行こう。
そしてまたいろいろ考えてみよう。
幌加内って、やっぱり面白い町だ。